親と子のカラーの違いで、何が起きる?

親子関係を、カラーでみてみると

TRUE COLORS日本版プログラムを開発したハワード・カツヨ博士の著書『TRUE COLORS入門 人間関係「違い」がわかればうまくいく!』をもとに、解説します。 about_img01 人はそれぞれ、大切にするものや、自然に出てくる反応、行動パターンが違うものです。 子どもと親の間でも、もともとの気質が異なっていれば、大きなギャップが生じたり、すれ違いが起こります。 たとえば子どもの側から見れば— 「わかってほしかったときに、厳しく批判された」「苦手なのに、できるはずと強要された」……。 一方で親の側から見れば— 「この子はどうしていつもこうなの?」「一体どうすればいいの?」……。 4つの気質(カラー)の違いによって起きがちなことを、親のカラー×子どものカラーで見ていきましょう。

「ゴールド」が強い親

about_colors_yellow しっかりした枠組みの中で、子どもにルールを守らせようとします。 (もともとの気質が「ゴールド」ではなくても、日本社会では親役割として、この傾向が強くなりがちです)

「ゴールド」が強い親の子どもは……

  • 情緒的な「ブルー」の子どもにとっては、ニーズが満たされないかもしれません。 彼らは一緒にいてほしい、話を聞いてほしい、ふれあいたいのです。
  • 探究心に満ちた「グリーン」の子どもは、決まりごとを説明されるだけでは納得できず、「なぜ?」を連発して叱られるかもしれません。
  • さらに大変なことになるのは、「オレンジ」の子どもです。ルールに縛られると息が詰まってしまい、じっとしていられないのですから。 何かあるたびに怒られたり、問題児とみなされがちです。

「ブルー」が強い親

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子どもと過ごす時間やスキンシップを大切にし、親身に世話をして、子どものいいところを引き出そうとします。

「ブルー」が強い親の子どもは……

  • 計画性に欠けることが多いため、「ゴールド」の子どもは混乱するかもしれません。彼らには、目標や段取りなど安定した枠組みが大切なのですから。
  • 情緒的な表現が苦手な「グリーン」の子どもは、親の愛情表現に戸惑いを感じるかもしれません。親もそんな子どもをどう扱えばいいかわからず、お互いに相手が理解しにくいと感じる可能性があります。
  • 自由にしていたい「オレンジ」の子どもも、細かく世話を焼かれると圧迫感を感じることがあるでしょう。

「オレンジ」が強い親

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楽しくエネルギッシュな子育てをしますが、ときに自分のやりたいことが優先になり、親としての責任感や一貫性に欠ける場合があります。

 「オレンジ」が強い親の子どもは……

  • 「ゴールド」の子どもにとって、日常が安定しないのはとても不安。事態をきちんとするため、親としての役割を肩代わりしようと乗り出すかもしれません。
  • 「ブルー」の子どもは親のペースに合わせようとして振り回され、ハラハラし、疲れてしまう場合も……。
  • 「グリーン」の子どもは、早いうちから親に対して批判的になる可能性があります。お祭り騒ぎのような親の行動によって、自分のペースを乱されるからです。

 「グリーン」が強い親

about_colors_green 子どもの自主性や知的能力を引き出すのが上手ですが、要求する水準が高くて、子どもの目線に合わせるのが苦手な傾向があります。

 「グリーン」が強い親の子どもは……

  • 「ゴールド」の子どもは、親の設定したゴールに到達しようと努力するあまり、疲弊するかもしれません。
  • 「ブルー」の子どもは、気持ちを受けとめてもらえず批判されたように感じ、寂しい思いをすることも多くなるでしょう。
  • 「オレンジ」の子どもの場合、難しい話をじっと聞いていることに耐えられず、騒ぎを起こすかもしれません。

いかがでしょうか。 もしもあなたが親から「ダメな子だ」のように言われたことがあっても、実際はダメでもなんでもなく、親が子どもの気質やニーズを理解できていなかったため……ということはよくあるのです。 逆にあなたが親の立場だとしたら、カラーを学ぶことで、自分の子育てについて「苦労していたのは、このカラーの違いからだったのか!」と気づき、別のアプローチを工夫したり、自分の弱い分野について他から助けを得ることもできるでしょう。 親も、子どもも、それぞれが別の特徴を持った人間として、カラーという視点から見直してみると、「なんだ、そういうことだったのか!」と理解できたり、「どちらが悪いのでもなかった」と納得できることが多いのです。 TRUE COLORS(TC)の講座では、「あなたはこのタイプ」と答えを与えられるのではなく、ワークを繰り返しながら自分を探っていきます。 本来の持ち味である「第一カラー」に加えて、役割上で使っているカラーにも思いをめぐらせ、周囲の人との関係についても考えて、そこに何が起きているか、気づきを深めていきます。 それは、今までとは別の方法で自分と世界を見ていく旅でもあります。